薄毛の治療方法と効果について徹底解説!
抜け毛や薄毛に悩まされていませんか。歳をとるにつれて抜け毛が増えてきたり、気づいたら髪の毛が少し薄くなった気がするなど、主に男性にとっては抜け毛、薄毛は大きな悩みです。しかし、どんな治療方法をしたらいいのかわからないという人も多いでしょう。
そこで、この記事では、薄毛になる原因を解説し、薄毛治療の方法について詳しく紹介、比較していきます。
薄毛になる原因は何がある?
薄毛の原因は多くありますが、薄毛対策をするためには、薄毛になってしまう原因を理解する必要があります。
薄毛が進行してしまう原因とメカニズム
薄毛は、主に男性ホルモンの影響と遺伝的な要素が原因で起こります。男性ホルモンのテストステロンが毛根にある5αリダクターゼという酵素によってDHTに変換されます。DHTが男性ホルモンレセプターと結合することにより、発毛が抑制作用成分のTGF-β1が発生します。TGF-β1の作用により、毛髪の成長サイクルが短くなります。成長期が短縮された毛髪は太く長い状態になれないため、毛髪の密度が小さくなり髪の毛が少ないように見えます。
毛髪が抜け落ちたあとは休止期間を経て再び毛髪が生え始めますが、毛周期を繰り返し毛根の寿命が尽きると毛髪が生えてこなくなります。
このような状態が続くことで、薄毛が進行していきます。
薄毛を引き起こす5大要因
薄毛になる主な原因は次の5つになります。
1.遺伝的要因
最も一般的な薄毛の原因の一つです。特に男性型脱毛症(AGA: Androgenetic Alopecia)は、遺伝的な素因によるものが大きいとされています。
薄毛に関与する遺伝子は、まだ完全には解明されていません。しかし、現時点で分かっている主な遺伝子は、以下の2つです。
- AR遺伝子(男性ホルモンレセプターの遺伝子)
- 5αリダクターゼ遺伝子
母方の祖父や曾祖父が薄毛の場合、薄毛が遺伝することが多いです。母方から薄毛が遺伝しやすい原因は、性染色体にあります。
男性の性染色体はXY、女性はXXになります。そのため、性染色体がXYである男性は、X染色体は母から、Y染色体は父から受け継ぐことになります。
薄毛の原因となるAR遺伝子はX染色体に存在することがわかっているため、男性の場合AR遺伝子を母から受け継ぎます。
そのため、母方の祖父や曾祖父が薄毛だと、薄毛が遺伝しやすくなります。
2.ホルモンの影響
ホルモンバランスの乱れが薄毛を引き起こすことがあります。男性ホルモンの一種のDHT(ジヒドロテストステロン)が過剰に作られると、毛乳頭細胞が縮小し、毛髪の成長期間が短縮され薄毛につながります。
女性の場合、産後や更年期にホルモンバランスが変化することで、薄毛を感じることがあります。
3.栄養不足
髪の毛は、主にタンパク質により構成されます。タンパク質はアミノ酸が結合して作られています。
偏った食生活や極端なダイエットによる栄養不足は、毛髪の健康に悪影響を及ぼし、薄毛の原因となり得ます。特に、亜鉛、鉄分、ビタミンA、ビタミンEなどの栄養素が不足すると薄毛の原因になる可能性が高いです。
4.ストレス
精神的ストレスや身体的ストレスが溜まると、自律神経やホルモンバランスに影響を与えてしまい、薄毛の原因になってしまいます。
自律神経は、血管や内臓の働きをコントロールする神経です。自律神経のバランスが乱れると、頭皮の血流が悪くなったり、栄養素の吸収が悪くなったりするため、髪の毛の成長に必要な栄養素が不足し、薄毛になる可能性があります。
ストレスが溜まると、男性ホルモンの分泌量が増加します。男性ホルモンは、髪の毛の成長を抑制する働きがあります。そのため、男性ホルモンの分泌量が増加すると、薄毛になる可能性があります。
5.加齢
年齢とともに血行が悪くなります。血行が悪くなると、髪の毛の成長に必要な栄養素が不足し、薄毛になる可能性があります。
年齢とともに頭皮の皮脂の分泌量が減少します。皮脂は、頭皮を乾燥から守る役割があります。皮脂の分泌量が減少すると、頭皮が乾燥し、髪の毛が抜けやすくなる可能性があります。
薄毛治療の4つの方法について解説!
薄毛治療には様々な種類があります。それぞれの治療方法の特徴を理解して自分に適した治療方法を見つけましょう。
薄毛治療の主な方法は以下の4つになります。
- 内服薬
- 外用薬
- レーザー治療
- 植毛治療
それぞれの治療について解説していきます。
内服薬の種類と作用メカニズム
薄毛治療のための内服薬には、主に以下の3種類があります。これらの薬は特に男性型脱毛症(AGA: Androgenetic Alopecia)の治療に使用されますが、使用する際には医師の診断と処方が必要です。
1. フィナステリド
フィナステリドは、5αリダクターゼという酵素を阻害することで、テストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されるのを防ぎます。DHTは毛髪の成長を抑制することが知られているため、その生成を抑制することにより薄毛の進行を遅らせる効果があります。
性機能に関連する副作用が報告されていることがあります。また、女性、特に妊娠している可能性のある女性は、生殖に関するリスクのため使用を避けるべきです。
2.デュタステリド
デュタステリドもフィナステリドと同様に5αリダクターゼの阻害剤ですが、フィナステリドよりも広範囲のタイプの5αリダクターゼを阻害するため、より強力な効果が期待できることがあります。
フィナステリドと同様に性機能障害の副作用があるほか、妊娠中の女性に対するリスクも同様に存在します。
3. ミノキシジル
ミノキシジルは元々高血圧の治療薬として開発されたものですが、外用薬としての使用が一般的です。ただし、特定のケースでは内服薬として処方されることもあります。血管を拡張して血流を改善することで、毛髪の成長を促す効果があります。
内服する場合は副作用として、特に体毛の増加や低血圧などが挙げられます。そのため、医師の厳しい管理下での使用が求められます。
外用薬の種類と作用メカニズム
薄毛治療に用いられる主な外用薬には、内服薬と同様に以下のものがあります。これらの薬剤は、主に頭皮に直接塗布することで、薄毛の改善を促します。
1.フィナステリド
フィナステリドは、頭皮への直接塗布により、DHTの生成を局所的に抑制し、毛髪の成長環境を改善します。
外用薬としてのフィナステリドの副作用は限定的ですが、皮膚の刺激やアレルギー反応の可能性があります。
2.ミノキシジル
ミノキシジルは最も一般的な薄毛治療用の外用薬で、もともとは高血圧治療薬として使用されていました。血管を拡張し、血流を改善する作用があり、それによって毛乳頭細胞への栄養供給を促進し、毛髪の成長を促します。
男性型脱毛症(AGA)だけでなく、女性の薄毛治療にも使用されます。定期的かつ継続的な使用により、毛髪の成長期間の延長や太さの増加が期待できます。
頭皮の刺激感、かゆみ、皮膚の赤みなどが報告されています。また、稀に頭皮以外の部位にも体毛が増えるという副作用が見られることがあります。
レーザー治療のメカニズムと副作用
薄毛治療のレーザー治療は、低出力レーザー(LLLT)と呼ばれる光を頭皮に照射することで、髪の毛の成長を促進する方法です。
レーザー治療の仕組み
レーザー治療は、以下のメカニズムで髪の毛の成長を促進します。
- 血行促進: レーザー光が頭皮に照射されると、血行が促進されます。血行が促進されることで、毛乳頭に栄養素が送り届けられやすくなり、髪の毛の成長が促進されます。
- 細胞活性化: レーザー光が頭皮に照射されると、細胞が活性化されます。細胞が活性化されることで、髪の毛の成長に必要なタンパク質の合成が促進されます。
- DHTの抑制: レーザー光が頭皮に照射されると、DHTの生成が抑制されます。DHTは、髪の毛の成長を抑制するホルモンです。
レーザー治療の副作用
レーザー治療には、以下のような副作用があります。
- 痛み: 施術中にチクチクとした痛みを感じる場合があります。
- 赤み: 施術後に頭皮が赤くなる場合があります。
- かゆみ: 施術後に頭皮がかゆみを感じる場合があります。
植毛治療の種類と副作用
植毛治療は、薄毛の部分に自分の髪の毛を移植することで、髪の毛を増やす治療法です。
植毛治療の種類
植毛治療には、主に以下の2種類があります。
- FUT法: 頭皮の一部分から毛根ごと採取した組織を、薄毛の部分に移植する方法です。
- FUE法: 頭皮から毛根を一つずつ採取し、薄毛の部分に移植する方法です。
植毛治療の副作用
植毛治療には、以下のような副作用があります。
- 痛み: 施術中に痛みを感じる場合があります。
- 腫れ: 施術後に頭皮が腫れる場合があります。
- 出血: 施術後に頭皮から出血する場合があります。
- 感染症: 施術後に感染症を起こす場合があります。
薄毛治療の効果や費用について比較
薄毛治療の方法について解説してきました。それぞれの方法について効果や費用などについて比較していきます。
治療方法 | 費用 | 効果 | 副作用 | 手軽さ | 継続性 |
---|---|---|---|---|---|
内服薬 | 1000円~/月 | 抜け毛の抑制、発毛 | 性欲減退、頭痛など | 比較的簡単 | 毎日服用 |
外用薬 | 1000円~/月 | 発毛、育毛 | かぶれ、頭皮の乾燥など | 比較的簡単 | 毎日塗布 |
レーザー治療 | 5000円~/回 | 抜け毛の抑制、育毛 | 痛み、赤みなど | 通院が必要 | 週1~2回 |
植毛治療 | 30万円~ | 永久的な発毛 | 腫れ、痛みなど | 手術が必要 1回 | 1回限り |
自分にあった薄毛治療を選択しよう!
薄毛治療には様々な方法があります。それぞれの治療方法の特徴を理解し、自分の症状にあった治療方法を選択することが大切です。
自分に合った方法を選ぶために、まずは専門医に相談することをおすすめします。
この記事の参考文献
・ヘアサイクルとは?抜け毛や薄毛との関係性など医師が解説します。 | CLINIC FOR
・薄毛治療の方法と費用相場|治療ごとの効果について解説
・AGA治療は本当に効果ある?薄毛治療の効果や期間、費用を紹介【症例付き】|【公式】薄毛・抜け毛治療ならAGAスキンクリニック(Aスキ)